府中刑務所文化祭へ行ってきた

刑務所の中に入れると聞き、第49回府中刑務所文化祭へ行ってきた。

多くの人で賑わっており、焼き鳥などの屋台や刑務所作業製品の即売所には長蛇の列ができていた。

建物内には、受刑者が行う作業に関する説明などが書かれたパネルが展示されていた。来年から、懲役刑と禁錮刑が廃止され、拘禁刑が導入されることは初めて知った。これにより、懲役刑の受刑者に対する刑務作業の義務がなくなり、受刑者一人ひとりに合った処遇が受けられるようになるそうだ。

午後からは、刑務所の施設見学ツアーに参加した。受刑者の作業場所や居室などを、30分かけて見て回った。

ツアー開始後、始めに入ったのは浴場だった。更衣場所には、眼鏡置き場が設置されていた。浴室には、横長の浴槽が2つ並んでおり、その周りにシャワーが設置されていた。以前網走監獄へ行った際にも、浴室に浴槽が2つあった。網走監獄の受刑者は、第1槽に入浴した後、体を洗い、その後第2槽に入浴していたそうだ。府中刑務所も、網走監獄と同様の入浴方式なのか気になった。

浴場の次には、受刑者の居室を見学した。長い廊下の両脇に部屋が並んでおり、それぞれの居室は畳敷きで、寝具が4つ置かれていた。居室内には、テレビややかん、電気ケトルがあった。また、それぞれの居室に和式トイレが1つずつあった。

居室のある建物を抜け、体育館へと入った。壁沿いに、新聞紙が貼られた板が吊るされていた。受刑者が、運動の時間に新聞を読むそうだ。また、ステージには大きな仏像が飾られていた。体育館は運動以外にも、宗教などのイベントに使用されているらしい。

最後に、受刑者の作業場所を見学した。作業用の建物は2つあり、1つ目の建物ではコイルが、2つ目の建物では木製の収納や革製品が制作されていた。建物内のトイレの壁に窓が設置されていて、外から見えるようになっていたのが印象的だった。

刑務所の敷地内には、公園や運動場もあり、ところどころに木が植えられていた。刑務所内は清潔だったが、娯楽が少なく、暮らすのは大変そうだと思った。